10月のカレンダーはチェコの指揮者、
ラファエル・クーベリック。
プラハ音楽院にて作曲・指揮を学び、
チェコ・フィルハーモニー管弦楽団を指揮してデビュー。
34才の時、チェコの共産化に反対し西側へ亡命。
その後、シカゴ交響楽団、バイエルン放送交響楽団などの
首席指揮者をつとめ活躍。
72才の時、持病の悪化のため指揮者を引退。
しかしチェコ民主化革命を受けて42年ぶりに祖国を訪れ
チェコ・フィルを指揮。
スメタナの「わが祖国」の記念碑的な演奏を行った。
指揮者のダニエル・バレンボイムは、クーベリックについて
「音楽家として、人間として、この上なく素晴らしい人物だと思っている。
真に自立した音楽家というのは少ないが、彼はその一人であるー
ー芸術上の妥協は一切しない、一番楽な道ではなく一番困難な道を取る、
というのが彼のやり方だった」と述べている。