2022年8月14日日曜日

舞台の手前(2)

17世紀前半、ギリシャ悲劇の復興の

ムーブメントが、オペラを誕生させます。

そのムーブメントを起こしたのが

フィレンツェのカメラータというサークルの

メンバーたちです。

生み出された音楽付きの演劇は、

ステージで歌手たちが演技を交えて語り歌います。

そこで、音楽家たちはステージと客席の間の部分

「舞台手前(オーケストラ)」と呼ばれる部分で

演奏するようになり、オーケストラは

「音楽を演奏する人たちが座るところ」という意味に

使われるようになり、1670年ごろからは

「オーケストラ部分で演奏する音楽家たち」も

意味するようになりました。

日本でオーケストラを意味する「管弦楽」は、

元々、雅楽用語として「管楽器と弦楽器の合奏」の意味で

使われていたものを、明治初期に西洋音楽が

入ってきた時に、転用したのが始まりです。