今日は「楽聖」と誉の高い
ベートーベンの誕生日。
ベートーベンは持病の難聴があり、
20代後半頃には最高度難聴者となりました。
音楽家として聴覚を失うことは
死にも等しく、その絶望感から
1802年には『ハイリゲンシュタットの遺書』を
記し自殺も考えました。
しかし、音楽への強い情熱で
苦悩を乗り越え、新たな芸術の道へと
進んでいきました。
下の肖像画は1803年作ですから遺書を認めた
翌年に完成したことになります。
人生の試練を乗り越える前後から制作された
ものと推測できますが、優しい面差しから精神的な
落ち着きすら感じます。
そして、ほぼ耳が聞こえなくなり
ピアニスト兼作曲家から完全に作曲専業へと移った
1804年の交響曲第3番を発表したのを皮切りに、
その後10年間にわたり『傑作の森』と呼ばれる時期に
入ります。