2023年9月30日土曜日

アベッグ変奏曲

ロベルト・アレクサンダー・シューマンのことを

現在では誰もが作曲家と認識していますが、

もともとはピアニストを志し、妻クララの父の

元でピアノを学んでいました。

しかしストイックな彼は、無理な練習で指を痛めてから

作曲に専念するようになりました。

シューマンが作曲に専念してからの約10年間は

専らピアノ曲の作曲に没頭し、数々のピアノの名曲を生み出しています。

伯爵令嬢パウリーネ・フォン・アベッグに献呈されたこの曲は、

シューマン20才の時、1829~30年の間に書かれました。

実はこのアベッグという令嬢は架空の人物で、

この名の綴り(ABEGG)を音名に当てはめテーマを導き出すという、

当時としては斬新な方法を採っています。

全体は主題と3つの変奏、カンタービレ、

幻想曲風フィナーレから成っています。

週末、秋の夜長に聴いてみませんか?