ロベルト・アレクサンダー・シューマンのことを
現在では誰もが作曲家と認識していますが、
もともとはピアニストを志し、妻クララの父の
元でピアノを学んでいました。
しかしストイックな彼は、無理な練習で指を痛めてから
作曲に専念するようになりました。
シューマンが作曲に専念してからの約10年間は
専らピアノ曲の作曲に没頭し、数々のピアノの名曲を生み出しています。
伯爵令嬢パウリーネ・フォン・アベッグに献呈されたこの曲は、
シューマン20才の時、1829~30年の間に書かれました。
実はこのアベッグという令嬢は架空の人物で、
この名の綴り(ABEGG)を音名に当てはめテーマを導き出すという、
当時としては斬新な方法を採っています。
全体は主題と3つの変奏、カンタービレ、
幻想曲風フィナーレから成っています。
週末、秋の夜長に聴いてみませんか?