2023年9月28日木曜日

親友はヘンデル

今日はドイツ後期バロック音楽の作曲家

ヨハン・マッテゾン(1681年– 1764年)の

誕生日。マッテゾンは、歌手・音楽理論家・作家・外交官・辞書編纂者など

多方面でも活躍しました。

22歳の時にヘンデルに出会い、

ディートリヒ・ブクステフーデの後任の職を求めて

マッテゾンとヘンデルはリューベックまで旅行しますが、

ブクステフーデの娘との結婚が条件ときいて

2人とも辞退しています。

就職活動も一緒にするほど仲の良い2人ですが

大げんかのエピソードも残っています。

マッテゾンのオペラ『クレオパトラ』が上演されたとき、

マッテゾンはアントニウス役をつとめ、

ヘンデルがハープシコードで通奏低音を弾いていました。

自分の出番が終わったマッテゾンは、ヘンデルと交替

する事になっていましたが、ヘンデルがそれを拒絶したことから決闘となり

マッテゾンは危うくヘンデルを刺し殺しそうになってしまいます。

しかし、ヘンデルの服に付いていた大きなボタンのおかげで

辛くも命が助かったといわれています。その翌年には

ヘンデル最初のオペラ『アルミーラ』とオペラ2番作の『ネロ』では

マッテゾンが主役を歌っているので、直ぐに仲直りをした

と推測されています。しかし、ヘンデルもマッテゾンも

熱しやすい性格だったのでしょうね。