トマス・ルイス・デ・ビクトリアは、
スペインが生んだ
ルネサンス音楽最大の作曲家の一人。
ビクトリア(1548年- 1611年)
パレストリーナに次ぐ
ポリフォニックな教会音楽の大家といえると思います。
ビクトリアは、同時代の作曲家の様な
凝った対位法は遠ざけて、
単純な旋律線とホモフォニックな
テクスチュアを好んで用いています。
旋律や不協和音の扱いはパレストリーナよりもかなり自由で、
厳格対位法では禁則とされていた音程、
たとえば上行する長6度音程を用いています。
そして、嘆きを表す楽句に
臨時記号のついた減4度音程も大胆に使っています。
興味深いです。