大バッハの九男は、
ヨハン・クリスティアン・バッハ(1735~82)
大バッハが50歳の時の子供。
父親が死んだ時にはまだ15歳で、
ベルリンのエマヌエル兄に引き取られた。
そこでクラヴィーア奏法を学ぶ事となる。
しかし彼の関心は次第にオペラの方に向き、
1760年に初めてオペラを作曲し成功を収めた。
この評判をきいて、ロンドンから誘いがかかり、
同地でオペラの花形音楽家として活躍した。
ヘンデルの死後、後任が決まっていなかった
王室の音楽教師の地位にも就いた。
また1764年、モーツァルト一家のロンドン滞在中、
ヴォルフガングはクリスティアンの家を訪ね、
一緒にクラヴィーアを弾いたり、作曲の手ほどきを受けた。
《ロンドン小曲集》に40曲ほどの小品が残されているのも興味深い。